なびくたびに七色に光る髪を持つ魔女。二本の足でホウキを華麗に操り、両手で美しくも強力な「彗星」の魔法を放つ。
「彗星の魔女」、「野生の魔女」と呼ばれている。(野性の魔女と呼ばれているのは、魔女として必須な「悪魔との契約」を行っていないから…らしい)
両足で乗っている理由を尋ねたところ、「そのほうが、両手を自由に扱えるからね」と答えた。
何かを達観したような口調で語り、いつも瀟洒な雰囲気を放っている。
彼女の魔法の源は帽子に付いたメダルで、模様が付いている。
「このメダルを付け替えることで使える能力が変わる」「対象者と魔女の契約をすることで、力を借りることができる」等、さまざまなうわさがあるが、
本当かどうかは不明である。
その一方で、「手に持てないほうき職人」の異名を持ち、様々な世界に行っては伝説の素材を譲ってもらい、自分のアトリエでほうき制作に没頭する。
毎年、若草の匂いが風に運ばれてくる季節に新作を発表するが、「足で乗って飛ぶ為の」ほうきのため、誰も手に持って掃除に使うことができない(ほど柄が太い。)
世界の境を超える瞬間を、たまたま見かけた人の証言によると、
「ものすごい衝撃と共に、流れ星が飛んでいくのを見たんだ。美しかった」…とのこと。
なお、とある世界では空間転移をするためにある程度の助走を必要とするが、彼女の「それ」は不要である。
わざわざ「流れ星」になって飛んでいくのはなぜかと尋ねると、「だってそのほうがロマンチックだからだよ」といつものようにのんびりと答えた。
ホウキについて熱く語るW氏
なお、彼女が毎日発表しているホウキの評判に関しては「外の世界」でも高い。デザインは唯一無二のすばらしいものばかりだが、
原料に使われるのが伝説の素材(植物や、過去の遺物など)のため、作られたホウキもとてつもない魔力を秘めている。
まさに魔法を使うものにとってはヨダレが出る一品なのである。
とある世界に住むホウキコレクターであるW氏に、彼女の作るホウキについて話を伺ったところ、
「未知の魔力を秘めた素材からできたホウキですもの。魔女としてとてつもなく魅力的ですわ。まさに"おまえが欲しい"と言いたくなりますもの」
と、この後も5時間ほど熱い話を聞かされることとなった。
私はホウキに乗ることはできないし、空は飛べているので、将来乗る予定はない。
しかし、彗星のごとく空を翔け、虹色の星の魔法を使うその姿は、私もあこがれてしまう。